「麝香や虎骨の漢方薬や爬虫類の皮革製品の持ち込みに注意です。」

パネルクイズアタック25(2021/02/28)
パネルクイズ・アタック25タレント大会(2021年2月28日 )で、「1973年3月3日絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約が採択されました。この条約を採択された場所の名前から一般に何条約と呼んでいるでしょう?」と言う問題。
白のターキーさんが「ワシントン条約」と回答し、正解しました。
ワシントン条約とは
一般的には「ワシントン条約」(Washington Convention)と呼ばれていますが、正確には「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」、英語では、Conventioin on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Floraで、頭文字からCITES(サイテス)とも呼ばれています。
締約国は183の国と地域(2019年11月)
日本は、1973年4月30日に署名したが、国内の調整を経て、1980年11月4日から発効。
この条約は、特定の野生動植物が過度に国際取引されないように保護することが目的で、絶滅の恐れがあり保護が必要と考えられる野生動植物を3段階の附属書(Appendices Ⅰ, Ⅱ and Ⅲ)に学術名(ラテン語の国際的な共通名称)でリスト化されています。
附属書Ⅰ
絶滅のおそれのある種で取引による影響を受けている又は受けるおそれのあるもので、原則的に国際取引禁止。(例:オランウータン、ジャイアントパンダ、ウミガメなど)
附属書Ⅱ
現在は必ずしも絶滅のおそれはないが、取引を規制しなければ絶滅のおそれがあるもので、国際取引の規制手続きをすれば輸入可能。(例:クマ、ライオン、サボテンなど)
附属書Ⅲ
締約国が自国内の保護のため。他の締約国・地域の協力を必要とするもので、国際取引の規制手続きをすれば輸入可能。(例:カナダのセイウチ、アメリカのワニガメなど)
レッドデータブックとは
似ているものにレッドデータブック(Red Data Book 略称:RDB)があります。こちらは、1966年に国際自然保護連合(International Union for Conservation of Nature and Nature Resource 略称:IUCN)が中心になって作成し、現在は国や団体によってこれに準じたリストが作成されています。附属書と一致しているとも限りません。
個人として注意が必要なのは、海外旅行で買ったおみやげです。
生きている生物だけでなく、トラやクマなどの成分が入った漢方薬、ワニ革のバグ、毛皮、象牙、べっ甲、場合によっては拾った貝殻、鳥の羽などで該当すると、帰りに日本に入国する際、税関で止められます。
ワシントンD.C.で批准・採択された条約は、「ワシントン条約」と呼ばれるため、北大西洋(NATO)条約、集積回路についての知的所有権に関する条約(IPIC条約)なども呼ばれることが有りましたが、現在では、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」をワシントン条約と呼ぶことが一般的になっています。
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